宮古署や病院関係者によると、一宮容疑者は平成20年11月、テレビ番組で循環器医がいない病院の実情を知り、勤務を名乗り出た。「大阪大医学部出身で大阪市内の赤十字病院の救急専門医だ。手助けしたい」とうそをついていたという。
宮古病院や県医療局によると、面接などを経て2人の採用を決めたが、2人は免許提示を求めても、「職場に置いてある」などと出し渋っていたという。また「もめるから大学に照会するな」「患者とトラブルがあり勤務先は自分の氏名を公表しない」とうそを繰り返し、発覚を逃れていた。
病院に免許のコピーが届いたのは今月6日。ところが、登録当時の厚生相の公印がなく、医政局長の氏名も別人だった。通報を受けた宮古署は、2人が“着任”のため市内のホテルに投宿した8日、事情聴取を行った。
菅野千治院長は「詰めが甘かった。住民の高い期待を裏切る結果となり申し訳ない」と話している。
宮古病院は約3年前から循環器の常勤医がおらず、心臓疾患の救急患者は、約2時間かけて盛岡市に搬送されている。
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